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ドレミ、CDE、ハニホヘト:音名の対応表

コード譜にはAm、C、G、F。音楽の授業ではドレミ、楽譜には「イ短調」、吹奏楽部では「ベー」や「ツェー」。呼び方はばらばらでも、指している音は同じです。日本で出会う4つの音名を、迷わず行き来できるようにまとめました。

音名の対応表

ドレミ(イタリア式)ドレミファソラシ
英米式CDEFGAB
日本式ハニホヘトイロ
ドイツ式CDEFGAH

いちばん簡単な覚え方は、A=ラ=イ。そこから先は、アルファベットといろは歌が同じ順番で進みます。A・B・C・D・E・F・Gが、イ・ロ・ハ・ニ・ホ・ヘ・ト。どちらもラから始まって、ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソです。

ギターを弾く人には、もうひとつ身近な目印があります。6本の開放弦は、低いほうからE A D G B E。ドレミならミ・ラ・レ・ソ・シ・ミ、日本式ならホ・イ・ニ・ト・ロ・ホです。

シャープとフラット

シャープ(♯、#と打つことも多い)は音を半音上げ、フラット(♭、bと打つことも多い)は半音下げます。日本式では、シャープを「嬰(えい)」、フラットを「変(へん)」と呼び、音名の前につけます。

  • F♯(F#)は、ファ♯、日本式では嬰ヘ。
  • B♭(Bb)は、シ♭、日本式では変ロ。
  • C♯とD♭は、ピアノの同じ鍵盤、ギターの同じフレットです。これを異名同音といいます。嬰ハと変ニも同じ音です。

EとFのあいだ、BとCのあいだは半音しかなく、そのあいだに音はありません。1オクターブの12の音は次のとおりです。

ドレミ英米式日本式
ドCハ
ド♯ / レ♭C♯ / D♭嬰ハ / 変ニ
レDニ
レ♯ / ミ♭D♯ / E♭嬰ニ / 変ホ
ミEホ
ファFヘ
ファ♯ / ソ♭F♯ / G♭嬰ヘ / 変ト
ソGト
ソ♯ / ラ♭G♯ / A♭嬰ト / 変イ
ラAイ
ラ♯ / シ♭A♯ / B♭嬰イ / 変ロ
シBロ

読み間違えやすいのが「Bb」。最初の大文字のBが音名のシ、うしろの小文字のbがフラットです。つまりBbはB♭、シ♭のこと。謎の音ではありません。

コード名と調の名前を読む

コード名は、ルート音のアルファベットに、響きの種類を表す記号をつけたものです。日本のコード譜も、英米式のこの書き方が基本です。

コード表記読み方意味
CシーCメジャー(ド・ミ・ソ)
AmエーマイナーAマイナー(ラ・ド・ミ)
G7ジーセブンスGのセブンスコード
Cmaj7シーメジャーセブンスCM7、C△7とも書きます
Dm7ディーマイナーセブンスDマイナーのセブンス
F♯mエフシャープマイナーF♯のマイナーコード
B♭ビーフラットB♭メジャー
Bm7♭5ビーマイナーセブンフラットファイブハーフディミニッシュとも呼びます
Esus4イーサスフォー3度の代わりに4度を入れたコード
C/EシーオンイーベースにEを弾くC。「ConE」とも書きます

アルファベット1文字だけなら、いつもメジャーコードです。「G」はGメジャー。小文字の「m」はマイナーで、ジャズの譜面ではC–のように横棒で書くこともあります。m(マイナー)と、maj・M(メジャーセブンス)を取り違えないように。Cm7とCmaj7は、まったく違うコードです。

調の名前には、日本式の音名が今も使われます。「長調」がメジャー、「短調」がマイナーです。ハ長調はキーC、イ短調はキーAm、ト長調はキーG、ホ短調はキーEm、変ロ長調はキーB♭。楽譜やクラシックの曲名で見かけたら、この対応で読みかえましょう。

コード譜の「Am C G F」:Aマイナー、C、G、F。ドレミなら、ルートはラ・ド・ソ・ファです。

ドイツ音名のH、そして吹奏楽の「ベー」

ドイツやオーストリア、中欧や北欧の多くの国では、シの音をHと呼びます。そしてBの文字が指すのは……シ♭です。ドイツ式の楽譜を読むときにいちばん混乱しやすい点で、ドイツ式の「B」は、英米式の「B」より半音低い音になります。

日本でもドイツ音名は身近です。クラシックや吹奏楽では、ツェー、デー、エー、エフ、ゲー、アー、ハーと読むのが一般的。吹奏楽部でチューニングの音を「ベー」と呼ぶのは、ドイツ式のB、つまりB♭のことです。ドイツ式では、シャープを-is、フラットを-esという語尾で表します。Fis(フィス)はF♯、Es(エス)はE♭、As(アス)はA♭。この仕組みのおかげで、バッハは自分の名前B-A-C-H、つまりB♭、A、C、Bの4音を音楽に織り込むことができました。

ポップスのコード譜では、ドイツの曲でさえ、Bをシとする英米式が圧倒的です。それでもHを見かけたら、もう正体はわかりますね。

なぜ呼び方がいくつもあるの?

いちばん古いのはアルファベットで、古代から中世にかけて、すでに音をこう呼んでいました。ドレミの音節は、11世紀イタリアの修道士、グイード・ダレッツォによるものです。歌い手が音の高さを覚えやすいように、各行が1音ずつ高く始まるラテン語の聖歌を使い、各行の最初の音節を取りました。ut、re、mi、fa、sol、la。siはあとから加わり、聖ヨハネのラテン語名Sancte Iohannesの頭文字から作られました。17世紀には、歌いやすいようにutがdoに変わります。

その後、イタリアやフランス、スペインなどラテン系の国々はドレミを、英語圏とドイツ語圏はアルファベットを使うようになりました。日本では明治時代、西洋音楽を学校教育に取り入れる際に、アルファベットの代わりにいろはの文字を音名にあてた日本式が生まれました。こうして日本では、歌うときはドレミ、調の名前はハニホ、ポップスのコードはCDEと、場面によって使い分けるようになったのです。ネットのコード譜やTAB譜の多くが英米式なので、コードについてはCDEがすっかり標準になっています。

固定ドと移動ド

最後にもうひとつ。ピアノを習った人の多くは「固定ド」で、ドはいつもCの音です。一方、合唱や歌の練習では「移動ド」を使うこともあります。この場合、ドはそのときのキーの主音のこと。キーGで「ドレミ」と歌えば、実際にはG、A、Bを歌っていることになります。アルファベットの音名CDEとはまったく別の話で、こちらは常に固定です。

どの表記を使えばいい?

どれが正しいということはありません。いちばんいいのは、考えずに読める表記です。ネットのコード譜で練習することが多いならアルファベットに慣れましょう。ピアノや合唱の経験があるなら、ドレミのほうが自然に出てくるはずです。

Fredonでは、設定でドレミ表記とCDE表記を選べます。アプリは、選んだ表記で音とコードを表示します。表記を切り替えて、おなじみのコードを別の名前で確かめれば、行き来する練習にもなります。

次は、コードダイアグラムの見方で押さえ方の読み方を、曲のキーの調べ方でどのコードが一緒に使われるかを学びましょう。

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